後を絶たない足場からの墜落・転落災害

一日に一人以上の尊い命が失われる日本の建設現場

厚生労働省がまとめた2023(令和4)年の1-12月の労働災害発生状況(確定値)によると建設業全体の死亡者数は223人。全産業の29.5%を占め、業種別で最も死亡者数が多いのが建設業です。死亡者数223人のうち「墜落・転落」で亡くなったのが86人。実に死亡災害の4割を占め、この割合は何年も変わっていません。
また、労働災害統計に含まれない「一人親方など」の2023(令和4)年の年間死亡者数は80人。その63.8%にあたる51人が「墜落・転落」で亡くなっています。
一日に一人以上が日本の建設現場で命を落とし、その原因の多くが足場などからの墜落や転落であり、極めて憂慮すべき状況にあります。

※「一人親方」とは、労働者を使用しないで事業を行う者であり、「一人親方など」には、これに加えて中小事業主、役員、家族従事者を含めます。

建設業の労働災害死亡者数は全産業で最も高い

建設業は他の業種に比べ、多くの死亡災害が発生しており、全産業に占める割合は35%前後を推移しています。建設業の労働者数の比率は全産業の約10%であることを考慮すると、死亡災害の比率約35%は異常に高いといえます。

2023(令和5)年 資料出処:建設業労働災害防止協会

「建設業」が労働死亡災害に占める割合

 

建設業
223

その他
532

29.5%

死亡原因の4割は「墜落・転落」

建設業における労働災害死亡原因を種類別にみると「墜落・転落」によるものが最も多く、その割合は毎年40%前後を占め、喫緊の墜落・転落災害防止対策を講じる必要が求められています。

2023(令和5)年 資料出処:建設業労働災害防止協会

「墜落・転落」が建設業労働死亡災害死亡原因・事故の型別に占める割合

 

墜落・転落
86

その他
137

38.6%

発生箇所は「足場」からが2割

「墜落・転落」による労働災害の死亡発生箇所別にみると、「足場」や「屋上・屋根」などの高所からの墜落・転落が多く、2割前後を推移しています。安全な足場環境の構築が、悲惨な死亡事故を防ぐ有効な手段の一つなのです。

2022(令和4)年 資料出処:建設業労働災害防止協会

「足場」が墜落・転落による建設業労働災害死亡発生箇所に占める割合

 

足 場
16

その他
100

13.8%

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